佐久島小旅行 後編
女将さんとお別れし、島で唯一のアスファルトの道を東港へ向けて歩き出します。私たちが降りた西港周辺は民家の多い場所ですが、今から向かう東港周辺は数店の民宿やお土産やさんなど観光施設もある場所だとか。
徐々に日が傾き始めたアスファルト道。時々観光中のカップルとすれ違うもののとても静か。
聞こえるのは青く高い空を舞うトンビの鳴き声と、茂る緑から聞こえる虫の音。あとは私たちの歩く足音。
歩き始めて数10mでいきなり出会ったのがこのダチョウさん。
まさかの邂逅に目を白黒させる我々をよそに、ダチョウ氏は暑そうに口をあんぐり。夏の暑さは名古屋同様厳しかったようなので、ダチョウ氏もすっかり参っているのでしょうか(というよりむしろ暑さには慣れているのかも??)。
ダチョウ氏に別れを告げ、まもなく歩くと今度は草むらの向こうにゆらゆら動く白い影。ここで冒頭の写真です。ヤギの登場。彼(?)はアスファルト道からちょっと離れた位置で腰を下ろしています。草を食んだり、立派な角で器用に背中を掻いたり、のんびりされていました。島にはのん氏とビリー氏の2頭のヤギがいるようです。写真のヤギはどっちかな・・・?
しばらく道沿いに歩くと、道の両側を覆っていた草木が開け、海が見えてきます。学校や診療所もあり、徐々に建物が増えてきます。
海岸に降りるとそこにはカモメの大群。遠くから見ると、本物? と一瞬迷いますが、一つ一つのかもめは板状。並んだ60羽のカモメが風を見ている、これも島のアートのひとつ。カモメの駐車場。
カモメに別れを告げ、海岸を歩いてゆきます。
気がつくと陽が傾き、あたりがすっかり黄金色に色づいています。
海岸沿いの海の家、いくつかの民宿を通り過ぎ歩いてゆくと、東港のちょっと手前あたりに海上を渡る道がありました。佐久島の南にある小さな島、大島へ渡る道です。船が出る時間までまだ時間があったので渡ってみることに。
車1台が通れるくらいのその道の傍らには大島へと電気を送るのであろう電柱が、海からダイレクトに生えています。
大島にわたると、丁型の桟橋があり、その先では海釣りをするみなさん。この桟橋、粗い網状になっていて、足もとは海が丸見え。これはおそがい、おそがい・・・。
「ミャー、ミャー・・・」
「ん?」
どこからともなく聞こえる鳴き声に気づき、ぱっと足もとに目をやると、猫!
ははーん、キミ、魚釣りを終えたひとのおこぼれ狙いかなー?
だけどごめんなー、うちらはサカナ持ってないんだー。
それでもミャー、ミャーと鳴き続ける猫に後ろ髪引かれながらも、大島を後にし、帰りの船が出る東港へ参ります。
東港に着きました。
一色渡船場からここ佐久島への船は、この季節だと1日6往復(夏の季節には夏期ダイヤがあり便数が増えます)。これから乗る便はこの日の最終便。きょう回れたのはアスファルト道沿いだけだったので、今度はもっとあちこち回ってみたいなぁと、次の計画を立てつつ、佐久島を出発しました。
船は西港を経て、約30分の航行の後、一色渡船場へ到着。歩き回って疲れていたのか、東港を出た後、一色渡船場に着くまですっかり夢の中でした。
あたりはすっかり夕暮れです。さぁ、名古屋に帰ります。
佐久島小旅行 前編(2008年9月15日の記事)
佐久島の公式ページはこちら(船の便についても)
http://www.japan-net.ne.jp/~benten/index.htm