御園座を探検しよう


御園座
御園座 2008年5月25日撮影

伏見──。

その言葉からまず受ける印象は「オフィス街」。スーツが似合うビジネスパーソンが広小路伏見の広い横断歩道を往来する、これが伏見の日常の光景です。しかしその一方で、伏見という場所は文化的な一面も見せてくれます。1983年に閉館した旧ミリオン座をはじめ、最近で言うと名宝会館、ヘラルドシネプラザといった名前もまだ記憶に新しいところでは。
そしてその伏見エンターテインメントの中枢(?)に位置するのはご存知御園座です。

御園座
御園座 2008年5月25日撮影

1897年に初代劇場が完成、それから100年以上にわたり文化を発信し続け名古屋のエンターテインメントの礎を築いた御園座。
きょうから数回にわたりこの御園座にスポットを当ててみます。

では手始めに、御園座をちょっと探検してみましょう。「結構そばを通るんだけどなかなか建物自体に入るという機会も少ないんだなー」という方必見です。御園座の地下は深く、実は地下2階まであります。  
御園座 東側の入り口にある碑
東側の入り口にある碑

東側の入り口から入ると、まず足元に碑があることに気づきます。

──近代ボウリング発祥の地

そうです。ここ御園座は東海で初めてボウリング場ができた場所。日本で初めてのボウリング場ができてから約10年後の1963年、この御園座にみそのボウリングセンターがオープンしたのです。

でもいったいどこにそんなスペースが? その答えはまた後ほど・・・

御園座 地下1階
地下1階

碑の向かいにある階段を降りると地下1階に。あ、ちなみにここは観劇のお客さんではなくても入ることができますからね。
天井からは道標が下げられています。奥には劇場への道標。そして手前にはエメラルドホールと演劇図書館への道標が。

・・・演劇図書館?

ちょっと気になりますね。行ってみましょう。
道標に促されるままに地下2階へと降ります。

御園座 地下2階通路
地下2階通路

それにしても、本当にここは私みたいな全くの「関係者以外」が立ち入っていいのかと若干ハラハラしながら進んでいくと、やがて通路に。
おや? この通路の壁に並ぶ重そうな扉・・・。なんかこの先にボウリング場があっても不思議ではない雰囲気。というのも先ほど保留にしたボウリング場の場所というのは、今私がいる「地下2階」らしいのです(具体的にどの場所かということは分からないのですが)。ということは、この重そうな扉はボウリング場の名残・・・? 耳を澄ませばその先からカラーン、パカーン、というボウリングの爽快な音が今にも聞こえてきそうではないですか。

御園座 演劇図書館の看板
演劇図書館の看板

勝手な妄想の中のボウリングの効果音に耳を澄ませながら通路をさらに進んで行きます。ひときわ細い道がくねくねとさらに続き、いよいよ不安になってきます。そんなときこの看板がお出迎えです。御園座演劇図書館。第2・第4土曜・日曜・祝日休館。うおっ、きょうは休館日ですか。開館時間は10:00amから5:30pmまで。室内での資料閲覧であれば無料だとか。

よく通るこの伏見の街の地下にこんな施設があったとは・・・。
伏見。とても奥の深いエリアです。

今来た道をてくてく戻り、再び地下1階へ。

御園座 地下1階
地下1階

先述の地下1階と同じ場所ですが、違う角度を見てみると、おお、お店がずらり。常時営業しているお店が多いですが、幕間に合わせて営業してるお店もあるみたい。劇場ならでは。

さぁ、地上へと戻ろうか。

御園座 エレベータのメッセージ
エレベータのメッセージ

エレベータを使おうと上矢印ボタンを押す手がはたと止まります。この貼り紙には従うしかありません。この貼り紙の熱いメッセージをものともせず、上矢印ボタンを押せるひとは果たして居るのでしょうか・・・。

御園座
御園座

ああこうやって外から見ると、まさに御園座。
そして奥に見えるは名古屋インターシティ。景色はどんどん変わって行きます。初代の御園座の建物が完成してから2度の災禍を経て、今の建物が3代目。ずっとこの場所から伏見の街を見てきたのですね。私もよくボウリングをしますが、いつも行くあのボウリング場よりも遥か昔に、ここにはボウリング場があったのですね。何と言ったって東海初ですから。今あるどのボウリング場よりも先輩です。

さて、歩き回ってちょっと小腹が空いてきたでしょうか。
どれどれ、食べ物を探しに再び御園座に入ってみることとします。